すっかり日本は爽やかな秋になりました。
早いもので、コンサートのレポートができないまま、
マカオ国際音楽祭から10日が過ぎました

ということで、マカオレポートです

10月4日は、日本に台風が近付きつつありましたが、
マカオは青空が広がりまだまだ蒸暑い日でした。
中国のゴールデンウィーク(国慶節の祝日)真っ只中で、
マカオも旅行客でとてもにぎわっていました。

この写真から、テーマパークのような混雑ぶりがわかりますね。
コンサートの会場である崗頂劇院(ドン・ペドロ5世劇場)は、
アジア初の西洋式劇場として、1860年に建設されました。
世界文化遺産に登録されている歴史市街地区にあり、
喧騒から離れ、この辺りだけ時間が止まっているかのように
静かな佇まいの中でどっしりと構えて建っていました。
当時の上流階級の社交場で、
席数は約300席でゆったりとした感じでした。

淡い緑の外壁と白い縁どりのファサード(正面外観)のデザインが
非常に美しく、イオニア式の壮麗な円柱が目を惹きます。
今回の演奏曲目は…
メンデルスゾーン 「 String Symphony No.10 in B Minor 」
H. Wolf 「 Italian Serenade in G Major for String Quartet 」
許可 「思念」*
陳怡 「胡琴組曲」
L. Boccherini 「 StringQuintet No. 9 C Major,
G.453-La Ritirata di Madrid 」
G. Bottesini 「 Fantasia on Bellini's La Sonnambula
for Double Bass and Strings 」
周龍 「太平鼓 」*
サラサーテ 「 ツィゴイネルワイゼン 」
許可 「郷間喜悦 」*
*の曲は、二胡と弦楽五重奏の為に編曲されたもので、
二胡と弦楽五重奏による演奏は、世界で初めてとなります。

中国曲は、日本ではなかなか聴くことの出来ない作品です。
許可先生の、二胡だけでなく、高胡や板胡を使った熱のこもった演奏に、
会場のみなさんの大きな拍手がホールいっぱいに響いていました。
プログラムも終わり、許可先生が話します。
許可先生は、南京出身なので普通話( 標準語)ですが、
この日は、広東語でした。
『オペラで有名なプッチーニの「トゥーランドット」の曲の一部が、「茉莉花」をベースに作曲されていることは知られています。
今夜は、原曲である「茉莉花」を、
五重奏との演奏のために編曲したものを披露します。』と。
余談ですが、「茉莉花」という曲は、1999年 マカオ返還式典で使われています。
(2004年 アテネオリンピックの閉会式でも使われていました。)
中国の人々にとって、馴染みある曲なのでしょうね。

あっという間のコンサート。
アンコールは、二胡と五重奏による
「熊蜂が飛ぶ」
「茉莉花」
そして許可先生のソロによる
「賽馬」
最後はこの曲で盛り上がり、コンサートも幕を閉じました。
マカオの夜は長く…
再見
